調査研究News

3.地球環境アンケート2016~指針の有無による格差大きい

7月に行った、地球環境問題アンケート2016では、ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。「設問数が多い」とのご指摘も多くありましたが、EA(エコアクション)21の自己チェックリストにそって作成しましたので、この設問を見ていただく事そのものが、エコ活動へのヒントになります。

 設問3~6は、環境問題に関する意識調査、設問7~24は実際のエコ活動の項目チェックでした。回答者数は254名、回答率は9.7%でした。回答者の業種構成は、農林水産林業1%、建設業20%、製造業23%、情報・流通・商業13%、サービス業43%でした。

■取り組み・関心とも横ばい

 環境問題に対する対策は、83%が必要だと感じており、昨年とほぼ横ばいです。設問7~24のチェック項目数も、平均17項目と横ばいでした。

■指針の有無による格差

 昨年のアンケートで、企業規模が大きいほど成果が出ているという傾向があり、「社員数が多い会社ほど方針や具体的な目標が明確な傾向があり、そのため実績を確認しやすいのでは」という推論を立てました。そこで今回は設問に経営指針の有無を問い、クロスチェックを行いました。
 結果、経営指針の有無で取り組み項目が平均で5項目の差(あり=18項目、なし=13項目)があり、取り組みも10ポイント差、効果ありとする率は約1.8倍になっています。設備の導入など、経営者の決断でできる対策では大きな差がある項目は少ないのですが、ゴミの分別の徹底や、購入物、省エネの取り組みなど、日常の社員の協力が必要な部分で大きな差が出ています(例‥ゴミの分別徹底は、あり=65%、なし=14%)

■まずは関心を高めること

 昨年COP21が締結され、米・中も批准、参加国の3分の2以上の批准が行われ、成立が確実になりました。すべての国が「環境問題は待ったなし」の状況であることを確認した成果です。まず私たち一人ひとり、一社一社で何ができるのか、考え、具体的に行動することが大事です。その際に、目標数値を設定し、その実現のために社員の協力を得て、工夫をすることがポイントです。
 地球環境委員会は、今後さらにアンケートの検討を進め、着手容易なものなどを整理し、再提案していきたいと考えています。

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