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「なぜ、オーザックは逆境から 黒字経営へ転身出来たのか?」三原支部

 

 昨夏の三原支部例会に報告者としてお招きした岡崎瑞穂氏は、報告者の岡崎氏の奥様であり、㈱オーザックの専務取締役で日本政府が行っている正規労働者の処遇改善や長時間労働是正について検討する「働き方改革実現会議」に有識者議員として参画されている事は有名な話です。岡崎氏は、内閣官邸にて行われる会議の際は、奥様の” かばん持ち” として同行されているのだとか。
 そんな岡崎氏は二代目の社長。先代が終戦後間も無く溶接加工業、㈲岡崎製作所を創業。大学卒業後、アイビーファッションのショップを経営する夢を諦め入社されました。当時の会社は若い社員がおらず、人手不足に悩まされていました。岡崎氏が36才の時、人手不足、特に若い社員を獲得するために過剰とも思える設備投資をしました。冷暖房完備の工場、製品をコンピューター制御出来る倉庫の新設、制服等々。社名を㈱オーザックに変更。
 1990 年に同友会に入会し経営指針を作成。バブルが崩壊する1993 年までは順調に経営されていました。しかし、バブル崩壊後は注文が激減、売り上げが6 割減る中、金利だけで1 日当たり約9 万円返済しなければならない状況に陥りました。手形の不渡りを避けるために何度も個人の定期預金を切り崩しては繋いできました。経費削減のため、〇〇レポート等情報誌の購読解約を始め、当時入会されていたロータリークラブを辞め、ご自身はもちろん、役員の給料もカットしました。そこまでの経費削減を実行しておきながら同友会だけは辞めませんでした。同友会の例会に参加し、例会が終わったら直ぐに会社に戻り仕事をする。同友会の学びの場に参加していないと不安で不安でどうしようもなかったそうです。その甲斐がありバブル崩壊前後の社員数20 名が平成29 年現在42 名に増え、売上高も約2 倍の8 億円に伸びています。
 岡崎氏の言う「社員は家族」、社員一人ひとり自分の子供だと思ってコミュニケーションを取る。会社は社員の生活を豊かにする道具と考え、会社を踏み台にして幸せになってもらいたいと言われていました。同友会にいたら何度と無く聞くフレーズではあるが、岡崎氏の人生最大のピンチ時における諦めない気持ちと同友会だけは辞めないという姿勢は我々が真似すべき事だと思います。ピンチの時、どのようにして切り抜けられたのか?と言う我々の質問に対し「同友会で役員をさせてもらっていたから。同友会に入っていなかったら恐らく倒産していたでしょう。」きっぱりと言われました。私自身もそうですが少し忙しかったり、仕事が上手くいかなかったりした時は同友会の例会に足が向かない日が多々あります。またそんな会員も多いのではないでしょうか。
 2 月に参加した全国研究集会で同じグループになった愛知同友会の代表理事の方に言われた「死ぬ気で経営してますか?1年の内365 日間、朝起きてから夜寝るまで会社の事を考えてますか?もしそうでなかったら経営者とは言えません! 」という強烈な言葉に続き3 月例会の岡崎隆氏の報告も強烈に胸に刺さりました。同友会に参加することは仕事の一環として考える。改めて同友会って良い会だなと思いました。

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