活動レポート
2025.01.23

代表理事 年頭あいさつ

開催日時:
2025/01/01(水)

「新たなステージに踏み出す」粟屋 充博 氏

新年明けましておめでとうございます。
今年は穏やかな年明けで、皆さんも清々しく新年をお迎えになられたことと思います。
今年の干支は「乙巳(きのとみ)」で、「努力を重ねることにより物事を安定させる、又は新たな段階へ進む」縁起の良い運勢の年のようです。
さて、昨年7月に実施し1,906名の会員から回答を得た「経営課題と政策要望アンケート」によると、会員企業の最も大きな経営上の問題点(上位3つ)は順に「人件費の増大」、「仕入先からの値上げ要請」、「従業員の不足」という結果になりました。
 

原価上昇分を相応に価格転嫁出来ていないことと人材不足(採用難)で事業規模の維持・拡大、新規事業の展開が困難なことがその要因になっています。加えて、今年からしばらく続いていたゼロ金利政策が終わる→金利がある世の中になる、ことが予想されます。「自社のお役立ちは何か」を経営理念に立ち返って社員と共に考え、「選ばれる企業」になれるよう、人を生かす経営と経営指針の総合実践に全社的に取り組む必要があります。一方で、県外流出による人口減少や円安による悪影響など自助努力だけでは解決できない問題については声を上げ、経営環境の改善に向け行政・学校・金融機関などと連携して取り組んでいきたいと思います。広島同友会は一昨年県北地域に備北支部を設立、会勢も3,000名を越え、昨年6月に一般社団法人に移行しました。県内ほぼ全域で同友会運動・活動の展開が可能となり、会勢が3,000名を越えたことで今まで以上に地域からの期待・関心が大きくなったことを実感しています。「新たなステージ」に確かな一歩を踏み出すべく、自社の経営と同友会活動に全力で取り組んで行きたいと思いますので、今年も一年よろしくお願い申し上げます。

「地域と同友会、若者は地域の宝」立石 克昭 氏

新年明けましておめでとうございます。
昨年は役員も新体制になり、女性部の50周年行事、東広島支部事務所開設など新たな動きが沢山あった年でした。
中同協からも言われているように新しいステージに同友会は立ったと思いっています。
自社経営の発展は勿論、地域にも踏み込んだ経営活動が求められていると感じています。
昨年の景況調査アンケートでは1906社の回答があり、行政、金融機関からも大きな期待が寄せられ、影響力も増していることもご承知の通りです。
今我々に直面している課題は人材不足です。このことは地域に目を向けず語ることはできません。少子化・地域の縮小化、都市への若者流出などの地域には様々な問題が我々中小企業に影響を与えてきているのです。

それを乗り越えるには我々がもっと地域に目を向けかかわることが大事だと私は思っています。そのことが中小企業の魅力や使命を地域が認知し中小企業の社会的地位が高まるのだと思うのです。
そのために私たちがまず身近にできることがあります。それは社員の家族に目を向けることです。まさに社員の家族はもっとも身近な地域なのです。
我が社でやっていたことは企業家族参観日です。家族に社員の働いている姿や、製品など見学してもらい、そのあと経営者が会社のビジョンを語る。最後に参加してもらった家族に感想を言ってもらう。家族からは「主人の働いている姿を見てもっと応援しようと思った」「社会に貢献している子供の姿を見て感動した」子供さんは「大きくなったらこんな仕事がしたい」など会社を知ってもらういい機会になりました。
私たち経営者は遠くに目が行き過ぎて、身近な足元に目がいっていなかったことに気づかされました。さらに身近な地域の宝である小中学校、高校の子供たちに中小企業の魅力を伝える努力をもっとするべきだと思います。
その地道な活動が中小企業基本条例制定に向けて行政を動かすことへと繋がると思うのです。
是非、今年はできることから行動を起こしていきましょう。

「人を生かす経営を学び、実践」岡崎 瑞穂 氏

新年あけましておめでとうございます。
代表理事を仰せつかって2年目になります。広島県中小企業家同友会の会員企業が“良い会社”になるためにどんなお手伝いができるだろうか?を試行錯誤し1年が過ぎました。たくさんの課題が見えてきました。その課題を皆さんと共有し解決の糸口を見つけていきたいと思います。
課題の1つに「人手不足」があります。
弊社会長と私が同友会に入会して30年余りになります。入会して15年間、儲けよう儲けようと頑張ったのですが全く儲かりませんでした。社員もたくさん辞めていきました。“人を生かす経営”が腹に落ちた出来事があり、社員満足を追求し続けた結果、社員が辞めない会社、新卒採用ができる会社、儲かる体質の会社になりました。

この話を今では笑い話にすることが多くなりましたが、労使見解を軸にした「人を生かす経営」を学び続けた成果だと思います。今期の広島同友会スローガンは「Human First」です。会社の発展には「人」が重要な要素であるということを痛切に感じております。
私の願いは「同友会に入ってよかった。会社が良くなった。」という会員の声がたくさん聞けるようになることです。耳にタコができるくらい聞いているとは思いますが、どうか学びを学びで終わらせず、実践と失敗を繰り返し一歩一歩前進していただきたいと思います。
能登半島地震復興番組で輪島塗り職人の方が「輪島塗りは基礎がしっかりしているので何度でも修理できる。」と話していました。私達も今よりもっと強い企業を目指し、学びと実践で経営の基礎をしっかり築いていきましょう。
本年もよろしくお願いいたします。