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2025.05.20

「『フロービジネス』から『ストックビジネス』へ」広島中支部中⑨地区会

開催日時:
2025/04/16(水)
会場:
ひと・まちプラザ
人数:
63名
報告者:
(株)こころ不動産 代表取締役 神田 晋一郎 氏
文責者:
中9地区会広報委員会 (株)シーズ 平川 清高

19歳で宅建取得!異色の経歴を持つ不動産屋

神田氏は昭和52年、広島県府中町生まれ。広島経済大学在学中に、父親の不動産会社開業を機に宅建試験に挑戦し、21歳という若さで資格を取得したという。大学卒業後は、中国積和不動産(現:積水ハウス不動産)に入社し、12年間サラリーマンとして経験を積んだ。

新築マンション販売から不動産売買まで、多岐にわたる業務を経験する中で、神田氏は不動産業界の光と影を目の当たりにした。「お客様の人生における大切な局面に立ち会うことも多く、責任の重さを感じました」と当時を振り返る。

「みんなに幸せを分け合いたい」独立、そして転換期へ

12年間のサラリーマン生活を経て、神田氏は独立を決意。「みんなに幸せを分け合いたい」という想いを込め、四葉のクローバーをロゴマークとした「こころ不動産」を設立した。

2014年には広島県中小企業家同友会に入会し、地域経済の活性化にも積極的に取り組む。しかし、コロナ禍を機に、売上の低迷という課題に直面。「このままではいけない」と、自社の分析を行った結果、人的ネットワークの世代交代や、経営指針の欠如が課題として浮き彫りになったという。

「不動産屋らしくない、不動産屋」への挑戦

SWOT分析の結果、異業種からの参入や人口減少といった脅威がある一方で、専任物件や経験値の多さといった強みも確認できた。そこで神田氏は、「不動産屋らしくない、不動産屋」を目指し、「フロービジネスからストックビジネスへのビジネス転換」を決意する。

粗利フロー80%、ストック20%だった割合を、フロー60%、ストック40%へと転換する数値目標を設定。同友会活動にも全力で取り組みながら、目標達成に向けて邁進している。

「お客様との信頼関係を第一に、地域に根差した不動産屋として、これからも挑戦を続けていきたい」と熱く語る神田氏。こころ不動産の挑戦は、地域経済に新たな活力を与えるだけでなく、不動産業界全体のビジネスモデルに変革をもたらす可能性を秘めている。今後の神田氏の動向から目が離せない。