広島東支部 今月の推し! あっさりしたフリして、実は熱いんです!
- 報告者:
- 株式会社アドバンス 代表取締役 細川 晋 氏
- 文責者:
- 有限会社千幸堂 赤座 正樹
性格悪い(笑)と言われますが、本当は人が大好きなんです
リフォーム工事とハウスクリーニングを手がける株式会社アドバンスの代表取締役、細川さん。初めて会った人は、彼の「あっさり」した物言いに驚くかもしれません。社員からは「性格悪い(笑)」と冗談交じりに言われるほどストレートな印象の持ち主ですが、その裏に隠された熱い想いとユーモアを知れば、きっと応援したくなるはず。若手社員の育成に力を入れ、「100名雇用できる会社を作りたい」という大きな夢を語る 細川さんの素顔に迫ります。「競輪みたいに奥が深いんですよ、人も仕事も」と笑う彼の魅力に迫ります。

自然体で人を惹きつける細川さんの笑顔
株式会社アドバンス
代表取締役 細川 晋 氏
事業内容:清掃業・リフォーム工事
入会年月日:2018年12月10日
広島東支部/東地区会
競輪に熱中する”裏の顔”と家族思いのパパ
仕事を離れると、細川さんは自転車好きの、ゴルフコースを闊歩する趣味人に変身します。「休日はまだ子供が小さいので子供と遊んだり、ゴルフに行ったり」と穏やかに答える細川さん。しかし話題が競輪に移ると、その表情が一変します。
「競輪は人間模様があって、めちゃくちゃ奥が深いんです!ここでは伝えきれません(笑)」
前職の職場が宇品競輪場に近かったことをきっかけに競輪の魅力にハマったという細川さん。「ラインというチームを形成して行う特殊なレースで、師弟関係があったり、若手とベテランの走り方があったり」と熱く語る姿は、普段の「あっさり」した印象からは想像できないほどです。「負けてます」と笑いながらも、その目は真剣そのもの。負けず嫌いな一面もあり、ゴルフでもスコアにこだわりつつ、「いろんな年齢の方と一緒に回れていろいろお話できるのも楽しい」と語ります。
家庭では7歳と3歳のお子さんを持つパパでもある細川さん。特に印象に残っているエピソードを尋ねると「下の3歳の子が僕が仕事で出かける時にぐずった時になだめたり、気をそらしてくれて、家を出やすくしてくれる時に、いい女になったなあ、、と思います(笑)。上の子が今7歳で成長の早さに日々驚いてます」と目を細めます。
家族との時間も大切にする

周囲から「性格悪い」と言われる理由を尋ねると「あんまり上辺の言葉をかけたりっていうのが嫌なだけで、基本的には人が好きなので相談等はかなり親身になって考えます。ただ思ったことはきつい事でも言うので、性格悪いって揶揄されるのではないかと」と自然体で答えます。常に元気で「癒しはいらない」と豪語する彼ですが、そのギャップがなんとも魅力的です。
全うな人が全うに評価される会社を作りたい
細川さんが経営する株式会社アドバンスは、内装・外装のリフォーム工事とハウスクリーニング等の清掃業を行っています。「お客様の暮らしを快適に変えるのが僕らの仕事」と胸を張る細川さん。特に力を入れているのは住宅の内装リフォーム。しかし、ビジネスの話になると、細川さんが最も情熱を注いでいるのは「若い社員の雇用、教育」と「社員の平均年収を高くすること」だと言います。
「建築業でなかなか若い人がいないので、長く続けられることを念頭において若い社員の育成に力を入れています。仕事を楽しんでほしいというのが一番にあるので、成果の数字を見えやすくしたり、なるべくやりたいことや得意なことに近い仕事内容に配置したりしています。あとは自分的に時間で縛られた仕事は楽しくないので、自由度は高めです」
社員の平均年収を高くしたいという目標については、「企業って安く雇用して社長はいい生活してっていうのが多いなっていう偏見があって(笑)。小さい会社なので、常に近くで一緒に働いている中でその差はおかしいと思っています。会社が儲かって自分の給料も上がるっていう当たり前のことが社員の仕事の楽しさにも繋がるかなと思ってやっています。会社って雇用を生むとかっていう存在意義もあるかと思うんですが、安い雇用を生むことの意義ってあんまりないなと思っているので、働く人の給料を下げて儲けるんではなく、それをせずに事業運営できるように頑張ってます」

社員一人ひとりが主役
創業のきっかけを聞くと「子供の頃から自営業をしたいと漠然と思いながらサラリーマンをしていて、友人と一緒にその時縁があった清掃業で創業した」と語ります。
かつて勤めた会社では「割と大きな会社で個人個人の裁量が少なかったり、いろんな無駄と感じる決まりがたくさんあって、仕事の効率が悪かったり、楽しくないなーと感じていた」という細川さん。「創業して自分で全てを決められる環境になって仕事をすごく楽しいと感じたので、社員にもそうあってほしい」という想いが、今の経営スタイルにつながっています。
創業時を振り返ると「ほんとに勢いで創業したので、初めはがむしゃらにずっと仕事をしてました。現場に出て、経理も勉強しながらやって、、みたいな感じで家にあんまり帰らなかったので、創業時に長女が産まれたばっかりで、2歳ぐらいのときに、仕事に出るときに『次いつ来るん?』って言われました、、」と苦笑い。「あの頃はがむしゃらでしたね。今は家族との時間も大切にしています」と語る姿に、人間味が溢れています。
100名雇用をめざし、“想像できない未来”へ
将来の夢を尋ねると、細川さんは「100名雇用できる会社を作りたい。その社員みんなが楽しく自主性を持って働ける会社にしたい」と明確なビジョンを示します。ただの数字ではなく、その背景には深い想いがあります。
「自分が思う全うな人が全うに評価される会社を作りたくて、それでもって各自が業務に対して自主的に働いている組織というか、、それが100名ぐらいになったら、自分のやったことに少しは達成感を味わえるかなと(笑)」
理想の会社像については「変な組織としての決まり等ではなく、一人一人が会社としての方向性を理解したうえで、自分の業務に対して責任を持って仕事をして成果をみる」と語ります。「究極的には、勤務時間とか休日とかそんな時間で管理する雇用形態もいらないみたいな」と、既存の働き方の枠を超えた自由な職場環境を目を輝かせながら描きます。
個人的な夢を聞くと「これといってはないですが、今想像もできていない未来になれば面白いなと思います」と答える細川さん。「会社員時代に自分の将来像みたいなものがある程度想像できるのが面白くないなと感じていたので、想像できない未来にするために常に新しいことや未知なことに挑戦して面白い人生を過ごしたい」という言葉からは、現状に甘んじない挑戦者としての姿勢が伝わってきます。
「創業してからはずっと未知なことなので楽しめてます。ずっと現状に落ち着かないようにだけ思って行動してます」と語る細川さん。その言葉には、常に前進し続ける強い意志が感じられます。
最後に自分自身へのエールを尋ねると「まだまだ先は長いので、体に気をつけて死ぬほど働け、ですかね?(笑)」と笑顔で答えてくれました。そのユーモアと覚悟に、思わず笑顔がこぼれます。
一見あっさりとした態度の裏に、社員を大切にする熱い思いと、既存の枠にとらわれない自由な発想を持つ細川さん。ストレートな言葉と行動で未来を切り開く細川さんは、「性格悪い(笑)」という自己評価とは裏腹に、人を思いやる優しさと、未来へのポジティブな展望を持つ経営者の姿がそこにはありました。
社員やお客様を大切にする姿勢と、夢に向かう情熱は、まさに「今月の推し!」にふさわしい。こんな社長が描く未来なら、きっとワクワクが待っている。株式会社アドバンスの挑戦から、これからも目が離せません!