「何の為に会社経営をしているのか?!」福山支部P地区会
- 開催日時:
- 2025/04/17(木)
- 会場:
- ローズコム
- 人数:
- 26名
- 報告者:
- 市川海運(有) 代表取締役 市川 錠治 氏
- 文責者:
- (有)佐藤包装 佐藤 正章
冒頭に市川氏は「私のスタンスは楽しいか楽しくないかでやるかやらないかを決めている」と発言、「同友会は面白くなくなって会から遠のいていた」と語りました。経営は楽のしいか楽しくないか、そんな単純な事ではないと思っている私は、違和感を持ちました。
氏の会社は、タグボートでお客様から依頼された荷物を海上輸送しています。(詳しくはユーチューブで)。22歳で入社した市川さんですが色々な困難がありました。27歳の時、造船不況が起こり、仕事が無くなります。その為、パチンコ店でアルバイトをしていたそうです。そこでパチンコ店の社員に「自営で仕事をしていてアルバイトとは情けないですね」と心無い言葉を言われながら乗り切り、33歳で社長になったそうです。

以後は攻める経営をめざします。船を増やそうとしましたが、周りらは「できるわけがない」と言われました。そこでチャーター船契約という新しい契約を始め、事業発展計画書を作成、社員教育と経営に燃えていました。業績も上がりお客様の信頼も上がりました。しかし社員さんは続きませんでした。
そんな時、答を求めて同友会に入会したのだそうです。答はすぐには見つかりません。しかし、自分の思いを押し付けていること、自分が社員さんを成長させてるいるとふんぞり返っていること、辞める奴が悪いと思っていたこと、などに気づきました。そこで自分の考えを変え方向転換したそうです。
経営に関しては数字の追及をやめました。社員さんにも一人の人間として思うように楽しめと呼び掛けます。ギターを船の上で弾いたりと楽しむ事ばかりしていたら「あの船楽しそうだね」とお客様からも言われ、名指しで指名が入るようになったそうです。

しかし今度はコロナ&造船不況と叉ピンチが襲います。そんな時、奥さんからの一言。「船を一隻減らしたら」「今の状況にしがみつくのをやめたら」。違うジャンルの仕事、服のデザインを始めたそうです。自分も楽しいから。
色々な困難を乗り越える中、変化しなければいけない。基準は自分が楽しいか、楽しくないか。実にシンプルですが、自分が楽しくないと周りの空気も良くなりません、良い波動は伝わりません。困難を乗り越える中、自分の自分軸をしっかり確立しています。素晴らしいと思いました。
経営や人生には困難がつきものですが、仏頂面で仕事をするのではなく、楽しく仕事をしようと自分を反省した例会でした。参加した方々もたくさんの刺激も貰ったみたいです。市川さんも皆さんからエネルギーを貰っているから今は同友会が楽しいそうです。
勇気ある発表、市川さん、ありがとうございました。