同友ひろしまNews

更新日2019.05.02

福山支部3月支部例会 資金ゼロから始まった「日本一のコールセンター」への挑戦


報告者:㈱ヒューマンライフ 代表取締役  中山英敬 氏(中同協幹事長/福岡) 中山 英敬 氏  

自己紹介~私の創業  
 ㈱ヒューマンライフはコールセンターの専門の会社です。よく「コールセンターの業界は今どうですか?」と聞かれますが、業種・業界というよりもあらゆる業界でコミュニケーション戦略手法として取り入れられているのがコールセンターです。
 私は地元福岡の有名企業の社員でした。その会社が新規事業としてコールセンターを立ち上げることになり、その責任者に選ばれました。ところが2年半経ったころ、会社から撤退を命じられました。「会社がやらないなら俺がやる!」と、オペレーター・営業・経理の数人を引き連れて起業しました。
 さっそく銀行に資金を調達に行ったのですが、全く相手にしてもらえません。まだ会社に籍のあった私は個人名義のクレジットカードをありったけ作り、8百万円を用立て、開業資金にしました。

お金の問題~人の問題  
 最初は業績を伸ばそうとすればするほど、先行投資でお金が出ていき、資金繰りが一向に良くならない。そんな時、同友会に出会いました。そこでいきなり、「経営指針はありますか」と聞かれ、3泊4日の経営指針セミナーに参加しました。発表会をホテルで開くことにしましたが、当時口座のあった銀行の支店長は来てくれません。隣の銀行に飛び込み、そこの支店長さんに来てくれませんかと頼み込むと2つ返事で参加してくれました。その銀行で融資を受け、やっと資金繰りの悩みから私は解放されました。
 発表会では「我々は日本一のコールセンターになる」と発表しました。さあ、これで会社が変わるぞと意気込みましたが、会社の雰囲気は変わらないどころか、さらに悪くなったのです。
 神戸で開催された全国総会で、「労使見解」をテーマにした分科会に参加し、想いをぶちまけました。すると、「あなたは社員目線になってない。社員に寄り添う気持ちがありますか」と言われました。目が覚める思いでした。
 目線を下げてみると、見える景色が違っていました。社員が夜遅くまで残業していることに気づき、声をかけると、「社長、残業なんて当たり前、毎日ですよ」と返されました。原因である伝票の仕分けを担当する間接部門を設けました。そうするとみるみる会社の雰囲気が変わり、お客様からも「電話の応対が良くなったね」と言われるようになりました。
 ある日、女性社員から「社長、雰囲気が変わりましたね。最近の社長、素敵ですよ」と言われました。私はうれしくてトイレで1人泣きました。創業して4年、私は電話応対スキルの高い会社を実現するために社員を変えようと同友会で学び実践してきましたが、私自身がやっと変わることができたと実感した瞬間でした。

多角経営への挑戦 ~本業崩壊  
 その後、私はコールセンターを基盤事業に、新規事業に乗り出しました。10社のグループ企業をつくることを目標とし、邁進していたある日、大口のクライアントからクレームが来ました。「コールセンターの様子がおかしい」と言われ、あわてて現場に行ってみると年末の忙しい時期に多くの退職者を出しており、以前の雰囲気は跡形もありませんでした。これは社長である私の責任だと思いました。すぐにクライアントにお願いし、一時間だけコールセンターをクローズし、社員全員に謝りました。

第2創業~全社一丸体制  
 それから、私は現場に張り付き、再建計画を建てました。社員がつくった研修マニュアルをもとに社員教育を一からやりました。するとみるみる電話の応対スキルが上達し、社内の雰囲気も変わってきたころ、社員から「一緒に経営指針をつくらせてくれ」との申し出がありました。さらに、パートさんを含む社員全員に理念教育をしたいから、社長、教えてくださいというのです。全社一丸体制になったと感じた瞬間でした。その後、わが社は季節ごとにお客様から様々な贈り物や手紙をいただきます。わが社の電話の応対に感動したお客様が感謝の気持ちを込めてくださるのです。私が掲げた「日本一のコールセンター」になったのではと感じる瞬間です。 

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