去る5月23日、高校の先生方の企業見学並びに高校の先生方と経営者との懇談会が行われました。
今年で26年目になるこの行事は、同友会の共同求人活動の一環として、求人難の時代に「なんとか新卒を採用したい!」という会員の熱い思いでスタートしました。最初のうちは「うちの生徒は中小企業には行かん」といわれていたそうです。それでも愚直に続けてきました。
今年の参加者は、先生方が39名(企業見学24名。懇談会29名)経営者が32名でした。
■3コースに分かれての企業見学
企業見学は9時半からバスにて移動。訪問先は、Aコース:呉高等技術専門校、広機工㈱、㈱芝岡産業、㈱呉鉄工所、呉阪急ホテル、㈲日本プラント設計。Bコース:呉伸工業㈱、ドゥクラフト土肥家具(㈱土肥)、呉阪急ホテル、三和運輸㈱、ニッキフッコー㈱、呉精器工業㈱。Cコース:三工電機㈱、㈱サンヨー、呉金属熱錬工業㈱、㈲寿木工、㈱テイケンでした。
先生方にお話を聞くと、「学生に企業のことを話そうにも、自分が企業のことを知らないから説明できない。だからこの企業見学に参加した」といった言葉を頂きました。
■会社はステージ
懇談会は16時から、クレイトンベイホテルで開催されました。
今年は、広島同友会県求人社員教育副委員長でもある、㈱オーザック専務取締役の岡崎瑞穂氏に「会社はステージ~誰もが働きやすい職場づくりの実践~」というテーマで報告をしていただきました。
㈱オーザックは社長の指示で動く会社でした。しかし、社員を巻き込んで経営について考える方向に転換。トップダウンの体制から、会議を開き話し合いをするようになりました。こうすることで、社長によって動く会社から、ルールによって動く会社になったのです。
「経営者は舞台を用意する。そこでどんな演技をするかは社員しだい」と岡崎氏は言います。
■グループ討論の時間
グループ討論のテーマは、「学ぶ・生きる・働く~若者の人生を共に支援しよう!~」でした。皆さん真剣な様子で自身の思っていること、もしくは経営者や先生方に対して疑問に思うことなどを話し合っていました。
グループ討論の発表は、3名の先生方がされました。岡崎氏の報告への感想では、
「経営者の方もこんなに社員とコミュニケーションをとっているんだ。自分たちも見習わなければいけない」
「学校の授業も同じです。ただ一方的に話をするのではなく、学生たちと一緒になって考えるようなものにしないといけない。そうすれば、進路のことも密に話し合うことができると思う」
といった先生の声がありました。
グループ討論のなかで出てきた意見には、
「学校では、学びや資格よりもコミュニケーションに力を入れてほしい」
「若者が自発的に行動できるようにしていくためには、失敗してもいいから成功体験を増やしていくことが大事だ」
といったものがありました。
■先生と経営者の尺度
グループ討論のなかでは「学校の先生と経営者では尺度が違う」といった感想がありました。
同友会は異業種の経営者の会です。他の経営者の何気ない一言が、自身の経営にとって大きな気付きになるかもしれない。これは、「尺度の違い」がある先生方と経営者の間にも言えることでしょう。学生の、もしくは社員の「教育」についてのヒントがあるかもしれない。そんな先生方と経営者の懇談会でした。
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