同友ひろしま/2021年/1月/News

「生きがい、やりがいを大切にする会社をめざして ~社会に埋もれた才能を会社の戦力に!~」県障害者問題委員会勉強会

報告者 ㈲奥進システム 代表取締役  奥脇 学 氏 (中同協障害者問題副委員長/大阪)

■めざしているのは…

 ㈲奥進システムは、大阪城のご近所にある会社です。「システム」という会社名の通り、売上の多くを業務管理システムなどのウェブシステム開発が占めている、ウェブ(インターネット)技術に特化した仕事をしています。
 当社が「特殊な会社だ」と言われる理由は障がい者を多く雇用していることにあります。身体障がいがある方、発達障がいがある方、精神障がいがある方がいる、障がい者雇用率百%の会社だからです。よく「障がい者雇用をするための会社なんですか?」と尋ねられますが、そうではありません。一緒に働きたいと感じた人を雇用していった結果、障がいのある方が多く勤める会社になりました。
 ㈲奥進システムがめざしているのは、職場のなかで幸せを感じてもらうため、みんなが働きやすい職場づくりと同時にきちんと利益が出せる会社です。会社の基本理念は「私たちと、私たちに関わる人たちが、とてもしあわせと思える社会づくりをめざします」です。まずは社会の一つである会社が、「しあわせと思える」ことが必要だと考えています。

■障がい者雇用のきっかけ

 元々、人としての生活を大切にし、時間と場所に縛られないような会社を設立したいと思っていました。そこに、「外に出られないけれども、働きたい」人が来てくれたら設立したかいがある。と思い、「出ることが出来ない人」を探していたことがきっかけとなりました。
 身体障がい者雇用のきっかけとなった方は、一級の身体障がいを持っていました。当初、働くことは難しそうだと思っていたのですが、「ずっと社会で働きたい」「これが社会と関わる最後のチャンス」との発言を聞き、実習からはじめることにしました。実際に一緒に仕事をすると、工夫をすれば働くことが十分できることを知りました。さらに仕事は品質がよく、働く気まんまんで、ぜひ一緒に働きたいと雇用しました。その方は現在、リーダー格として働き続けています。
 精神障がい者雇用のきっかけは、その方が実習にきたことです。その方は元々システムエンジニアで、同じ職種に戻って働きたいと思っていましたが不安が強く、私自身も受け入れることに不安がありました。そこで雇用前提実習を行い、お互いの不安を払拭していきました。現在も継続勤務いただいています。
 これらのことから、様々な働き方を組み合わせたら障がいなく働くことができることを知りました。

■働きやすい職場づくり

 働きやすい職場にするために大切なことは、働きやすいかどうかは働いている人に聞いて一緒に考えるということです。これが、私たちの考える働きやすい仕事づくりの根底となっています。働きやすいかどうかを感じるのはそこで働いている人です。本当に働きやすい職場になっているかどうかは、そこで働いている人の声を聴いて確かめるしかありません。
 働きやすい職場をつくるための取り組みとして、仕組みづくりと個別対応の2つを、みんなの声を聴きながらやっています。
 仕組みづくりとは、どの社員にも適用される、会社全体をよくするための仕掛けです。就業規則などがあたります。そして、それを活かし、どうしたら働きやすいか考え続けることが必要です。
 個別対応とは、個々の社員にたいしてどのように仕組みを活用するかを考えることです。「特別扱い」ではなく、その人を理解するように努めて、会社の仕組みの中でどうしたら一番働きやすいかを一緒に考えます。

■「障がい」のない社会へ

 障がい者を雇ったから会社が「人を生かす経営」に変わるのではなく、人を生かす経営の実践を心がけ、仕組みづくりをしていけばだれでも働きやすく、予想しない事態があっても柔軟に対応ができるような組織になると感じています。
 障がいの問題とは、その人が問題なのではなく、社会の問題です。社会を変えていけば、その人が障がいを感じない社会をつくることができます。それが経営者の社会づくりだと、考えています。
 障害者問題委員会の究極の目的は「障がい者」という言葉をなくすことです。人を生かす経営を実践していけば、達成可能なことだと考えています。

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