「落選から学んだ人生を動かす力~失敗が人生の土台になった~」福山支部K地区会
- 開催日時:
- 2025/09/17(水)
- 会場:
- 同友会福山事務所
- 人数:
- 27人
- 報告者:
- 建内レンタル(株) 建内 博行 氏
- 文責者:
- 池永経営(株) 田中 秀穂
建内レンタルさんは、新築住宅の建設現場で使う建設資材をハウスメーカー向けにレンタルしている会社です。創業から7年間、安定した売上高を維持しています。この地域の競合他社は4社。顧客からは、電話1本で土日も対応してくれると重宝されています。社員にとっては、「休みがとりやすく、定年もない、安心して働ける」と、社員さん自らお話ししている動画も紹介されました。
中学三年生で短距離走が広島県で1位になるなど、運動神経抜群です。高校を出てカナダへ留学した経験もあります。社会人になって、1年程度で2度職を変えたのち、父親が営んでいた建材店で働き始めたことが今の仕事のルーツです。父親と価値観の違いから争いがあり、絶縁状態にまで悪化したことから、新しくいまの会社を設立することになりました。
しくじり体験は、2017年ころある経営者団体に参加したことが発端でした。その会で、視察旅行、ゴルフ交際に明け暮れ、同友会には参加せず、世間には良い夫婦を演じていたが、家庭の雰囲気は最悪の状態になったそうです。転機が来たのは2023年、ある市会議員から後継者として立候補を打診されたこと。政治家になるつもりはなかったので、お断りしたが、何度も懇願され、引き受けることにしました。突然の出来事で、わずか半年間しかない活動期間で選挙に臨みましたが僅差で惜しくも落選。そのとき選挙事務所では、悔しさで関係者みんなで涙しました。当落結果より重かったのは仲間の涙と温かさでした。
このしくじり体験から、同友会での学びに帰り、建内さんは、仕事で社会課題を解決し、家族をいちばん大切にすることを決意したそうです。現在、熱中症対策の新商品が生まれ好評です。
「やってだめならもっとやれ!」「迷ったら進め!」の精神で邁進する建内さんの発表でした。
グループ討論は「しくじりから得た学び、何故その仕事をしているのか」。しくじりを学びととらえているという方が多く、前向きな経営者が集う同友会の学び合いが事業の原動力になっていることを実感できる例会でした。