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2025.07.10

「『いい人を作る』という理念の本質」呉支部呉中央地区会~県同友会総会

開催日時:
2025/05/22(木)
会場:
リーガロイヤルホテル広島
人数:
7名(呉中央地区会より)
報告者:
(有)榮成興産 代表取締役社長 板垣 多一 氏
文責者:
(株)中谷建設工業 中谷 和紀

報告者の板垣氏は、地域に根ざした工務店が世代交代を機に、障がい者グループホームの運営という新たな事業分野に取り組まれた事例を学び、大変心を動かされました。
この企業は長年にわたり、建築という形で地域社会に貢献してこられた実績がありますが、単なる技術の継承だけにとどまらず、次の世代が自らの視点と問題意識をもって「福祉」という新たな社会課題に挑戦された姿に、大きな感銘を受けました。
特に印象的だったのは、企業理念である「いい人を作り・いいものを作り・いい場所をつくる」という言葉の意味が、単なるスローガンではなく、事業のあらゆる面にしっかりと根付いていることです。

これまでは、良質な建築物を提供することで「いいもの」「いい場所」を作ることに注力されてきたと思いますが、グループホームという形で、建物そのものだけでなく、そこに暮らす人々の人生や日々の安心・尊厳にまで目を向けた事業を展開されている点に、「いい人を作る」という理念の本質を感じました。
障がいを持つ方々が地域の中で自分らしく生きるための居場所を作ることは、単なる事業展開ではなく、社会的責任と使命感に基づくものだと思います。その根底には、企業として「人」を中心に据えた考え方があり、それが代替わり後もぶれることなく受け継がれていることが、非常に素晴らしいと感じました。
このような取り組みを通じて、「ものを作る」ことと「人や社会を育てる」ことが決して別のものではなく、深く繋がっているのだと実感しました。そしてそれこそが、真に地域に根ざした企業のあり方であり、これからの時代に求められるビジョンなのだと思います。
今後は私自身も、日々の業務や活動の中で、「誰のために」「どのような価値を提供するのか」という根本的な問いを忘れずに取り組んでいきたいと強く感じました。理念を掲げるだけでなく、それを実際の行動で体現していくことの大切さを、今回の報告から学ぶことができた貴重な経験でした。