「未来を創る、地域を巡る会員企業訪問」地域内連携推進＆環境経営委員会合同

企業訪問①　働きやすさと高い生産性の両立

今年度初の地域内連携推進委員会＆環境経営委員会合同による取り組みで、呉精器工業（株）さんを訪問させていただきました。
防衛関連の高度な整備業務を中心に、長年にわたる実績と信頼を培ってこられた同社の取り組みを、代表の中里様から丁寧にご説明いただき、非常に学び多い時間となりました。
特に印象的だったのは、70年以上にわたり培われた技術力を軸に、自衛隊や海上保安庁といった国の重要機関と直接取引を行う信頼性の高さ、そして技術者一人ひとりが自律しながら多能工として活躍する組織体制でした。

また、労働環境の整備にも注力されており、年間127日の休日、有給取得率の高さなど、働きやすさと高い生産性を両立されている姿勢には感銘を受けました。
少人数ながら高い付加価値を提供する呉精器工業㈱さんの姿勢は、今後のものづくり企業の在り方を考える上で多くのヒントをいただける訪問でした。貴重な機会に心より感謝申し上げます。

「『脱・鉄工所』で実現する共に育つ職場」

第２回目となる訪問は、江田島市の㈱呉匠さんを訪問しました。
精密部品の切削加工を手がける同社は1991年創業、防衛・医療・半導体など多様な分野に対応し、地域に根ざしたものづくり企業として存在感を放っています。
従業員数23名、女性８名、外国人３名が在籍し、平均年齢32歳という若い職場が特徴でした。
印象的だったのは、「脱・鉄工所」というテーマで職場改革に取り組まれている姿勢です。

女性が働きやすい環境づくりを起点に、マニュアル整備やＣＡＤ勉強会、メンター制度、改善提案制度を導入し、職場全体の働きやすさと生産性向上につなげています。
「女性が働きやすい職場は、誰にとっても働きやすい職場になる」という言葉が胸に残りました。制度だけでなく、それを即実行するスピード感と風通しの良さが、社員の信頼と定着率の高さに結びついていると感じました。
「利益を出して社員に還元するのが良い会社」という経営者の言葉には、実践に裏付けられた力強さがあります。人に投資し続ける呉匠さんの姿勢に、地元企業の可能性と未来への希望を感じる訪問となりました。