活動レポート
2025.09.10

広島東支部「今月の推し!」

開催日時:
2025/08/20(水)
報告者:
(株)クラウディア 代表取締役 神原 和宏 氏
文責者:
NIGNT CARNIVAL 大崎 あき子

(株)クラウディア 代表取締役 神原 和宏 氏(南③)

事業内容:自動車の販売・修理、レンタカーやロードサービス
https://www.claudia.ne.jp

(株)クラウディアの神原さんは、自動車の販売・修理、レンタカーやロードサービスなど、車に関わる幅広い事業を展開されています。社名の「クラウディア」は「お客様の拠りどころになりたい」という想いから名付けられたそうです。事故対応から修理・納車まで、電話1本で7つの無料サービスをすべて自社で完結できる、地域でも頼りにされる存在です。

●起業のきっかけ

神原さんは大学で機械工学を学び、22歳でマツダに入社。新車開発の実験部門で約8年間、夢だった仕事に打ち込んでこられましたが、同じ開発サイクルの繰り返しに「このままでいいのか」と疑問を抱き、30歳で一度退職を考えられました。経営者だったお父様から「今ではない」と引き止められ、異動を希望。英語が話せない中、思い切ってアメリカ駐在に挑戦し、現地ディーラーでの品質調査を4年間ご経験されました。帰国後は再び元の部署に戻られましたが、「もう十分だ」と感じ、退職を決意。その後、輸入ビジネスなども検討しつつ、あるきっかけで自動車販売業を始められました。

●同友会には志願で入会

とはいえ、起業後は「自分の思い描く会社の姿」がなかなか社員に伝わらず、「人を活かす経営」の難しさを痛感されたそうです。そんな時、「人を生かす経営が学べる」と聞き、同友会に入会。当初は例会参加も少なかったものの、3年目に広報委員会に誘われ、副委員長や例会発表、さらには地区会長を4年間務められました。
当時は「自分が動かないと会社が回らない」状態で、同友会活動に時間を取られたことで業績も一時低迷。それでも「必ず学びになる」と信じて続けた結果、業績はV字回復し、組織もチームで動ける体制へと変わっていったそうです。

●同友会での気づき

会長職を通じ、「人に任せること」「方針を明確に伝えること」の大切さを実感し、経営指針書の作成や部門ごとの目標・数値管理も徹底。いちいち細かく指示を出さずとも、数字が自然と上がる組織に成長しました。「同友会で『はい、喜んで』の精神を貫いたことで、社長がいなくても動く会社に近づいてきた」と語られます。

●今後のビジョン

現在は「事業承継」が大きなテーマ。あえて会社に行かず、現場がどう自立するかを見守る“実験”も実施されています。「最初は自分のために始めた商売でしたが、気づけば社員やお客様、そして次の世代のためにやっていると感じるようになりました」。いずれ「第二世代のクラウディア」をつくることが、今の目標だと話してくださいました。