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2025.10.21

「シェア7割なのに…職人思考から経営者思考で勝ち取る未来へ!!」福山支部F地区会

開催日時:
2025/09/17(水)
会場:
市民参画センター
人数:
26名
報告者:
(有)ウィンテック 佐藤 隆 氏
文責者:
庭友 西江 友晴

佐藤氏は学生時代の経験を通じて薬剤師の資格を取得されましたが、実際にその職に就くことはなく、大手メーカーに入社し、商品開発に携わってこられました。その後、ご縁あって奥様の父上が経営される自動ドア施工会社であるウィンテックに入社。そこから現在の歩みが始まります。
入社当初、会社は高齢の従業員が中心で新たな採用の予定もなく、将来を見据えた体制づくりが課題でした。佐藤氏はTwitter(現X)を活用し、日々の会社の雰囲気を発信することで採用へと結びつける工夫を実践、採用へ繋げました。また、煩雑で拾い出しの難しい業務をExcelで効率化したり、業務進捗をすぐに共有できるアプリを自作したりするなど、自ら仕組みをつくり上げる力を発揮し、業務時間の短縮に大きく貢献されました。まさに「問題を見つけ、自ら解決する」姿勢が印象的でした。

一方で課題もあります。現在、備後エリアでの自動ドア施工シェアは7割を誇りますが、利益はわずかになる年もあります。今後は自動ドアのメンテナンス業務に力を入れ、収益の柱を築いていきたいとの展望を語られました。また、佐藤氏らしく新たなサービスの構想もあり、それを広めていくことで、さらなる会社の成長を描かれています。
印象的だったのは、佐藤氏ご自身の意識の変化です。これまでは「自分の人生」に軸を置いていたと語られましたが、今回の発表を通して「会社の成長」や「社員の幸せ」へと視点が広がったとのこと。経営者としての新たな一歩を踏み出された瞬間を共有できたように思います。

発表後の討論テーマは「あなたのビジョンはありますか?どんなビジョンですか?」でした。これは、佐藤氏が他の参加者のビジョンを知ることで自身のモチベーションを高めたい、という思いから設定されたものです。参加者からは多様なビジョンが語られ、互いに刺激を受け合う時間となりました。

佐藤氏もそれらを真剣に吸収され、今後の取り組みに活かしていこうとされている姿が印象的でした。
今回の例会を通じて、私たちもまた「自社のビジョンをどう描くか」という問いを改めて投げかけられたように思います。佐藤氏の実践と気づきは、多くの会員にとって大きな学びとなりました。