「経営者大賞 予選会」福山支部S地区会
- 開催日時:
- 2025/10/06(月)
- 会場:
- ジーベックホール
- 人数:
- 24名
- 報告者:
- (株)川瀬工具店 油藤 智子 氏・(有)キッカワ 守本 貞江 氏・Apple(株) 小川 浩司 氏
- 文責者:
- 横山建設工業(株) 横山 宣弘
S地区10月例会は、経営者大賞のS地区代表を決める予選会を行いました。私は支部の第一回から拝見しておりますが、本番さながらに緊張感あり本気度充分でした。
1番手は油藤氏、木工用刃物制作等の会社です。業績の厳しい状態で社長に就任されましたが、一生懸命やってみるも会社は良くならない。転機は、経営指針書づくり。とにかく会社を良くしたいとの強い思いから、社員に向き合い、ぶつかり合い、社員とともに経営改善に取り組まれました。数字は次第に改善し、社員のモチベーションも上がり、さらにSWOT分析で弱みを強みに変えるよう取り組まれました。「社員に方向性を伝えていない社長が全て悪い」油藤氏らしい言葉で「即行動」自社の見られたくないような数字も根拠も全て我々にさらけ出し、完成度の高い発表でした。

2番手の守本氏、塩化ビニール素材を使ったオリジナル製品の製造と販売の会社です。リーマンショックで受注減、その翌年自社工場全焼、さらに翌年に社長就任、同友会入会されました。入会当初から積極的に経営指針塾やSWOT分析を通じ、強みとして「ワンストップで完結できる技術」「加工ノウハウに基づく営業」「幹部との阿吽の連携」を再確認。弱みとして「若手雇用不足」「技術承継の困難」「設備投資資金不足」を認識。重点目標「若者が一緒に働きたい会社づくり」に取り組んでおられます。分かりやすい発表でした。

3番手は小川氏、地域のかかりつけ調剤薬局をされておられます。年長者さながらの多様な職歴から薬局経営。順調にいっていた経営も、営業活動を担っていた薬剤師が退職意向を示し、大きな痛手に。さらに処方元クリニックの突然の閉鎖が重なった。2021年の5月に同友会入会。「経営基礎講座」に参加し、「経営理念」「経営ビジョン」策定。毎年の「経営指針の発表」や「社内勉強会」を実施。医療と介護のハブを目指し、オンラインを積極活用して情報発信を強化し、ケアマネージャーから外部研修をWebで実施したいとの依頼があり、講師兼運営として対応。その後、府中市や医師会の全面バックアップで継続開催可能になった。今後は、高齢者だけでなく、子育て支援・子育て世代向けの新たな取り組みを検討しているとのことでした。

最後に総括として掛江副支部長より、発表から得られた主要なキーワードは「即行動」であり、経営者が自ら行動することが会社や社員を変える上で不可欠であると強調されました。
S地区では、このようなプレゼンテーション発表会を毎回継続しています。この地区の取り組みを外部に広く発信し、地区全体のさらなる発展と活性化につなげていきたいという意向が示されました。