「人を大切にす姿勢が会社の未来をつくる」福山支部A地区会・P地区会
- 開催日時:
- 2025/11/13(木)
- 会場:
- 福山市市民参画センター
- 人数:
- 26名
- 報告者:
- (株)アドバンス 代表取締役 井上 智弘 氏
- 文責者:
- (株)キャリーカンパニー 谷村 友飛、(有)いしだクリーニング 石田 明

今回の例会は今年度2回目となるP地区との合同例会でした。「人を大切にする姿勢が会社の未来をつくる」をテーマに、障がい児童支援事業所(放課後等デイサービス・児童発達支援)の運営をするアドバンスの井上氏が報告しました。
氏は会社員時代、叱責や力に頼った指導により現場が疲弊した経験を語りました。その苦い経験を原点に、経営者となった現在は「挑戦できる環境づくり」「丁寧な説明と対話」「原因をチームで追及する姿勢」を重視した組織づくりへと転換しています。
施設利用児童の保護者向けに子供の様子をサイトで公開する取り組みや、急な利用相談・送迎の調整にも寄り添う姿勢など、福祉ならではの「信頼を積み重ねる仕事」が随所に表れていました。
討論では、参加者それぞれが「人を大切にする価値観」を語り、できていると思っていた部分にも改善の余白があるという気づきが共有されました。
井上氏の話から感じたのは「会社をつくるのは制度ではなく、そこにいる人そのものだ」というシンプルで力強い言葉でした。過去の失敗を力に変え、仲間と未来をつくろうとする姿勢に、多くの学びをいただいた例会となりました。
記:(株)キャリーカンパニー 谷村 友飛
氏は、介護・障害児童福祉の現場での経験を通じて、「人を大切にできていなかった」過去の失敗から話を始められた。若くして管理職となり、高圧的な言動で部下を辞めさせてしまったこと、管理者不在の職場で連日の泊まり込みとなり、心も体も限界を迎えたこと、外資系保険会社でノルマ未達により懲戒解雇となったこと――これらの苦い体験から、丁寧な言葉遣い、上から目線を捨てること、挑戦の機会を奪わないこと、適切な休息とメンタルケアの重要性を学んだと語られました。

現在は、福山市内で児童発達支援・放課後等デイサービス等を運営し、直営・FCあわせて60名超の組織を率いています。井上氏は「役職者ほどゴロゴロしていていい。心に余裕がある人ほど人を大切にできる」という考えのもと、
・やりたいことにはまず「やってみよう」とOKを出す
・結果の振り返りをチームで毎 日行う
・行政提出以外の書類は極力つくらない
・休暇は取りやすく、有休も1時間単位で取得可能
・懲戒解雇ではなく、対話と期限を区切った出口支援で向き合う
といった具体的な仕組みで「人を大切にする経営」を形にしていることが紹介されました。
社内アンケートでは、「働きやすい」「長く勤めたい」「大切にされていると感じる」が多数を占める一方で、「周りの雰囲気が悪く前向きに働けない時がある」「社長との面談の機会がほしい」といった声も挙がり、強みと同時に課題も率直に共有されました。
テーブル討論では、「どのような価値観を持って社員やお客様を大切にしているか」をテーマに、誠実さ、利他の精神、相互尊重、笑顔と幸せなど、それぞれの会社の軸を出し合いました。価値観が社員にどこまで浸透しているのかは、離職率や日々の言動、顧客からの評価に表れるのではないかという意見が多く出され、最終的に「経営者自身が理念をぶらさず体現し続けることが、最大のメッセージになる」とまとめられました。
人を大切にする姿勢こそが会社の未来を創る――井上氏の等身大の報告と討論を通じて、自社の人づくり・職場づくりをあらためて見直すきっかけとなる例会となりました。
記:(有)いしだクリーニング 石田 明